オカルト古書探訪
『世界の謎2大百科』
(勁文社/定価700円)


 古き良きオカルト書籍には、いたいけなお子様をチビらせることを目的としたものが多い。本書もその1冊で、タイトルとは裏腹に、巻頭で特集しているのは世界滅亡の予言ネタ。ノストラダムスや黙示録、関東大震災、温暖化による大洪水、オゾンホールによる人類総皮膚ガン!、彗星墜落など、今となっては失笑モノのトピックもあるが、刊行当時(90年)のお子様にとってはシャレにならない一大事。読めば読むほど暗澹たる気分になる内容であった。また世界滅亡の根拠の1つとして「奇病エイズ」(原文ママ)を挙げるなど、当時の世相を鑑みても不謹慎すぎる書きぶりもまた、本書の特徴である。ただ、中盤からはサン・ジェルマン伯爵やラスプーチンといったオカルト偉人を徹底網羅して紹介するなど、オカルト人名録としての価値だけは非常に高く、そこだけ読むと中世〜近代ヨーロッパの黒魔術・錬金術などへの興味が高まること請け合い。俗悪な煽りを多用しつつも根底でロマンを忘れていない作り手に、それなりに尊敬の念を抱いてしまうのだった。[10/20 UP!]


▲Mr.マリックが「超能力者」として紹介されているなど、今となっては非常に香ばしい記事が大充実。ハッタリの効いた(デタラメとも言う)編集方針に拍手。


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