殺人者の追憶Part1
『ジョン・ウェイン・ゲイシー』 (1942〜1994)
ピエロの殺人鬼――何やら虚構めいた印象を拭えないが、それを地で行った男がいたことはご存知だろうか。男の名はジョン・ウェイン・ゲイシー。アメリカはシカゴで生まれ、成人後、同地で建築ビジネス業に着手。見事に成功し地元の名士になったが、その一方で近所の10代少年たちに声をかけ、自宅の地下室で監禁しては暴行・凌辱を加え次々に殺害。逮捕・処刑されるまで実に33人の少年を手にかけた、稀代の勝ち組殺人鬼である。凌辱殺人と平行して、彼は慈善活動を積極的に行っていた。ピエロに扮し、パーティで子供たちを喜ばせようと機器としておどける様を知ったメディアは、彼を「キラークラウン(殺人ピエロ)」と名付けた。幼少時に父親から虐待を受けたことが、彼の精神に暗い影を落とすことになった、と現在は分析されているが、詳細は不明である。
その所業と、殺人ピエロというフィクションさながらのキャラクターは、逆にフィクションへと影響を与えることになる。ベストセラー作家スティーブン・キングは、彼をモデルに大長編ホラー小説『IT』を書き上げ、映画界は『キラークラウン』というまんまなタイトルの映画をデッチ上げた。ホラーは社会に悪影響だ――良識派の常套句だが、この件に関しては逆に、社会悪がホラー作品に影響を与えたのである。[4/16 UP!]
▲ピエロ扮装時のゲイシー。このフザケた格好で少年たちに取り入り、次々と犯して殺した。
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